釣り人口の減少が止まらないとボヤくより、釣り人口が増えない現実を総人口の減少のせいにせず、何が原因で何をしないといけないかを考える時です。
危機感を持って事に当たっていると思いますが、釣具業界の歩みの速度はこれで良いのでしょうか?不景気に強く、底堅い需要に満足し、現状維持ならOK的な発想では、「沼」だと気付いた時には手遅れです。
今、日本の経済の病気の一つ「PL脳」に、釣具業界もなっていませんか?
初めてのフィッシング体験から、何故、釣りを続けなかったのか、この事を考えて、次の一手を導き出しましょう。
釣りバブルと言われた「バス釣りブーム」が終焉し、只でさえインドアに偏る傾向にある20~30代の人達。家族での釣り体験から次のステップへ行く事無く、折角の釣りとの縁がありながら、その後の釣りとの関係が深まることなく、大人になっていく。
ブラックバスに夢中になっていた世代の中で、現在も熱心にバスを追い掛けている人とソルトフィッシングに移行した人、全く釣りから離れてしまった人、この数字が気になる所です。
この分岐点の際の原因追及が、新たな普及の取り組みのヒントになるかもしれません。
ファミリーフィッシング釣り大会参加者の、フォローアップをどのようにしていますか?
各釣り団体や釣具店主催で、毎年多くのファミリー釣り大会が開催されます。大会当日は大いに盛り上がり、楽しい催しものになっています。又、確実にリピーターの増加も顕著に見られる大会も数多く存在します。
しかしながら、参加者の子供達の内どのくらいの%で、成人してからも釣りを趣味として継続して楽しんでいるのでしょうか…。大会参加のご家族のその後の釣りとの関わり等、キチンとした数値化で見える化すると、普及活動の手助けになると考えます。
20歳~30歳代に、釣りをアピールする仕組みが有るのでしょうか?
山ガールブームに真似をして、釣りガールに取り組みましたが不発に終わり、地上波テレビの釣り番組の枠は増えないまま、若い世代を釣りの世界に導く発信はどうなっているのでしょうか?
釣りに興味が無い人が、釣りを意識できる環境を整備する事を真剣に取り組まないと、未来の釣りの世界に光が差し込みません。ミドルからシニア層へのアプローチも大切ですが、20年後先の業界の事を考えると、釣りに興味を持たない若い彼らに、釣りへのイメージを問わねばなりません。
今の若者で釣り体験の無い、あるいは少しだけ釣りをした経験のある若者が、どういう風に釣りを捉えているのかをインタビューして、その声に耳を傾けねばなりません。
根本原因を探り当て改善策を構築し、新たな釣具世界のビジョンを創生しなければなりません。